仕事で求められるバリューとは
「バリュー出してる?」
コンサル業界にいると聞かれない日はないぐらい上司から毎日降ってくるこの質問。
私は、
「そうですね~。この辺の情報はバリューになるかと。。。」
なんてお茶を濁してかわしています。
で、論破されます。
「それ、バリューないよね」
バリュー(Value)とは、すなわち付加価値のことです。
ところで、サントリーの『クラフトボス』は、数あるコーヒー飲料の中でもかなりヒットしています。(発売から1年で3億6,000万本販売)
職場でも飲んでいる人よく見かけませんか?
コーヒー飲料なんて、種類も多いし、明確な味の違いはほとんどない(好みが分散する)ですよね。では、なぜ売れたか。
それは、
ー透明でぽってりとしたデザインのペットボトルのかわいさ・斬新さ
ー実は若干薄味でごくごく飲めるテイスト
この2点が特に若い世代に受けたからだそうです。
たしかに、なんかあのデザイン惹かれますよね。飲みやすいし。
(これ別に宣伝ではありません。)
話を元に戻しますが、この2点が付加価値なのです。
付加価値とは、つまり、本来の期待役割以上の利益をもたらす何か。
これを日々の仕事の中で求められるのがコンサルという仕事なわけです。
そして私も日々自分自身に対して問いかけているわけです。
問いかけているわけですが、そんな簡単に出せるものじゃない。当然ながら。
毎日上の質問に何て回答するかに頭を悩ましているのです。
ですが、最近、少しだけ自分なりの気づきがあったのでお知らせします。
それは、
あるファクトに対して"自分なりの解"が出せたかが求められているのではないか。
例えば上司から「これ調べといて」と言われたとします。
皆さん「はい!」と元気に返事して速攻調べに行きますよね。で、そこで差をつけようとしてさらに深堀して調べたり、類似する他のファクトも用意したりして、「更にこんなことも分かりました!」とか「似たような事例がありました!」とか言って評価を上げようとするわけです。
でも、上司からの返事は「で?」
え?いや、だから(以下略)。となるわけです。
僕もこんな経験数えられないほどありますが、なぜこんなことが起きるのでしょうか。
それは、ファクトの積み上げだけでは他者(社)と差がつかないから。
上司(orクライアント)は、ファクトからどんなことが言えるのか、という解釈・示唆を求めているのです。そしてこれこそがバリューになります。
AとBという事例がある。両者はXという共通点があるので、Xに効果的なYという施策が有効である。(仮説)
といった場合のXとYがバリューです。
「これ調べといて」の裏には「これ調べといて(どんなことが言えるか示唆・仮説を出して)」という意味があります。
いわゆるSo what?ってやつです。
なので、普段からニュースでもなんでも情報にぶつかったとき、そこから何が言えそうか、ということを考える癖付けをするといいと思います。
そして、上司からの質問に対しては自分なりの解を伝えるよう意識するといいと思います。
で、慣れてくると、
「バリュー出してる?」
「そうですね~。この辺の情報を〇〇の軸で整理した結果、xxが課題であり、ここを解決する施策を検討する必要があると考えています」
「なるほど。この場合はどう?〇〇の軸ってさ~」
と次のステージにいけるわけです。多分ね、多分。
ここにいくまではトライ&エラーの繰り返し。私も日々悪戦苦闘しています。
読者(いればですが)の皆さん、毎日バリュー出してますか?